バレエ障害とセルフケア5~側弯症改善のカギは○○○○2~

前回は、側弯症発生のカギは体性感覚だという私見について書かせていただきましたが、

なぜ体性感覚がうまく機能しないということが起こるのでしょうか?

 

その大きな原因として「滑走不全(癒着)」が挙げられます。

人体の各組織は膜によって包まれており、膜が存在することでそれぞれの骨格や器官が適正に位置するよう支えられています。

その膜には位置感覚などの受容体も多く分布しているのですが、急激な身長の変化に対応できずに引っ張られてしまうと、膜の部分が凝集化(固まってしまうような状態)してしまい、そのなかに分布しているセンサーの働きも弱くなってしまう。

これが継続して起こってしまうと、結果として身体のバランスを崩してしまうのです。

 

また、胸郭は大きく分けると上部と下部、細かく分けると上部・中部・下部に分けられます。

それぞれの区画がそれぞれ独自の展開パターンを取り、胸郭全体を大きく広げるのです。

成長期には大きく身長が伸びるため、身体のバランスが大きく崩れやすく、

特に滑走不全が起こると、胸郭の部位ごとの役割分担が混ざってしまい、結果的に胸郭の使いやすい部分だけを過度に使うようになる。

こうなると大幅にバランスが崩れてしまいそうなイメージが湧きますね。

 

では、体性感覚のチェックをしてみましょう。

(※このチェック方法は二人一組でおこなってください)

 

まずは立った状態から上半身を左右に捻ってみましょう。

右左どちらに向きやすかったかチェックしてみてください。

 

では、次にもう一人に脇腹の少し上の肋骨部分(下部胸郭)を左右から掌で触ってもらいます。

その状態で、もう一度左右に捻ってみてください。

触ってくれている方は、捻りと同じ方向に掌がついて行くような感じで触りましょう。

そうすると、最初よりも動きに変化が出る方が多いと思います。

 

では、次に脇の下を同じような感覚で左右から触れてみてください。

この状態で、先程と同じように左右に捻ります。

もちろん、触ってくださっている方も先程と同じように触ってみてください。

こうすると、動く範囲が変わりますね。

 

これで変化を感じた方は、体性感覚が鈍っている可能性があります。

しっかりと体幹部のリリースを行い、からだスイッチをしっかりとリセットしましょう。

これで変化が出なかったあなた、今度は側屈でお試しください。

 

では次回は、リリース後のエクササイズについてお話したいと思います。

更新頻度にムラがありますが、気長にお付き合いいただければ幸いです。

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。 2014年4月に奈良県香芝市で開業(現在は御所市に移転)。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。