股関節が痛くなくスプリッツも楽!

当院では一時、足部障害が多かったのですが、最近は股関節障害が多く見えるようになりました。季節によって同じ部位に固まってしまうのは気のせいでしょうか。
この股関節障害。やっぱりパレエダンサーのような審美系スポーツに特徴的な障害。最近はアプローチの方法が確立してきたので、足部周辺の触診とアライメントのチェックからスタートします。
11歳女性。右股関節に違和感があり。スプリッツ動作が上手くできない。パッセやプリエ動作でも痛みが出る。

まずは足回りの筋膜の硬さをチェックします。おおよそ特定の部分が硬くなって(密度化して)います。股関節を曲げていくと、股関節が上手く動かず、骨盤を使って動きのフォローをしているのがわかります。右の足首の柔軟性のチェックをしてみると柔らかいのですが不安定。ルルベなどをすると高さが出ていなかったので、足が上手く使えず、結果的に股関節の動きのパターンを変えていることが分かりました。上半身は、下半身の不安定さをかばっているのか、動きにしなやかさが見られず、肩に力が加わっているように見えます。

以上のチェックから、まずは足回りの筋膜の調整を行います。この段階で、股関節の柔軟性に変化が現れます。そのまま、太もも周辺の調整を行い、左右のバランスを見ます。下半身の調整後、パッセ動作を再チェック。痛みは随分軽減して、違和感を残す程度。が、骨盤が上手く立たないので再調整を行い再チェック。ほとんど違和感も感じなくなったので、上半身の調整を行います。

パッセ、プリエともに問題なく、最後にスプリッツ。

「あ!楽っ!!」

スプリッツ時に気になっていた脚の曲がり、骨盤の問題なども改善し、綺麗に伸ばせるようになりました。

あとは自宅でのセルフケアや簡単な身体の意識付けのためのトレーニングについてお話をしています。これから成長期。自分の体は自分で管理できるようになりましょう!!

多くのバレエダンサーが抱える股関節の問題は、無理なターンアウト動作でのレッスンや、過剰なストレッチによって起こります。無理に体を柔らかくしようとストレッチをおこなっても、結局伸ばしたい部分が伸びていなければ故障の原因にもなり兼ねません。もちろん、ストレッチをするなとか意味がないというわけではありません。何事も、順番とタイミングが大切だということです。

当院では香芝市内だけでなく、奈良県内や大阪、京都などからもバレエの悩みを抱えたダンサー達がやってきます。身体を再教育して、より良いバレエライフをお過ごしください!

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ABOUTこの記事をかいた人

●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。 2014年4月に奈良県香芝市で開業(現在は御所市に移転)。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。