寝違えの原因は首ではなく〇〇〜ある30代女性の場合〜

「首が全く動かないので、一度診てもらいたい」

先日、当院に連絡があり急患対応させていただきました。

30代女性、在宅ワークでパソコンに向かうことが多いとのこと。

1週間前に首に違和感を感じ、どうしようもなくなったので大きな病院へ行ったそうです。

レントゲンを撮影していただいたものの、「異常なし」。

湿布と痛み止めを処方され、様子を見るように言われました。

「でも、寝るのが辛くて、寝返り打つたびに目がさめるんです。」

「で、どうしても辛いので別の整体院へ行きました。」

その後、整体院へ行ったものの、

「自律神経に問題があるので時間がかかる」

と言われ、満身創痍の状態で当院に来院されました。

体の状態を確認してみたところ、

【首は上と右には、まったく曲がらない状態】

「イタタタっ!これ以上は辛いです、、、」

頑張って全力で動かしてくれようとしたのですが、見事に動きません。

「この状態じゃ、パソコン打つのも辛くって、、、」

「じゃあ、ちょっと原因を調べてみましょう」

検査をして、いくつかのポイントに絞って確認したところ、特に左の肩~腕に大きな皮ふの動きの制限を見つけました。

「もしかして、横向きで寝ることが多いですか?」

「あ、はい、いつも横向きで寝ています。」

「じゃあ、これでゆっくり動かしてみてもらっていいですか?」

「あ、あれ、、、動きやすくなりました!」

というわけで、その部分を中心に姿勢改善整体を行いました。

「では、ちょっと動かしてみましょうか。」

「あ!うそ!?全然動きます!!」

念のため、セルフケアを指導させていただき、セッション終了。

2回目に来ていただいた際には、首の動きも戻っており、

「先生、おかげさまで、あれからすっかり良くなりました!

あれは何だったんでしょうか?」

という、ご質問を受けたので、

「皮ふの硬さが首の動きを邪魔していたんですよ」

と説明させていただきました。

「何となくわかったような、わからないような」

というのは正直な意見だと思います。

ともあれ、ぐっすりと寝られるようになってよかったです。

今回の寝違えの原因と対応

今回の寝違えの最大の原因は「腕」

最初にお話しした通り、今回のクライアントさんはパソコン仕事をしており、さらに姿勢が悪かったこともあり、腕周りの皮ふを引っ張るようなカタチを取っていました。

そうすると、腕の皮ふが硬くなり、首や肩の動きの妨げ(制限)になります。

今回の場合、この動きの妨げになる腕回りの皮ふの動きを解放したことによって、元の動かしやすい状態になったわけですね。

(赤丸が痛みが出ていた部分、黄色い丸が主に皮ふの動きをつけた部分)

皮ふが硬くなる原因の一つとして、姿勢不良による体の部分的な負担の増加が考えられます。

また、今回のクライアントさんもそうですが、ストレッチをしているからと言って、皮ふが柔らかく保てるわけでもありません。

油断せずに、皮ふを柔らかく保って行きたいところですね。

そのためには、姿勢を整えて、全体の動きのバランスを整えましょう!

ABOUTこの記事をかいた人

●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。 2014年4月に奈良県香芝市で開業(現在は御所市に移転)。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。