人の生きた筋膜の構造について学んできました

先週末、大阪で開催されたJean Claude Guimberteau先生の講演会に参加してきました。
今回は趣向を変えて、普段僕がどんなことを学んでいるかということをご紹介したいと思います。

ギャンバトゥ先生は、昨年2018年にドイツで行われた国際筋膜会議(fascia research congress)で基調講演をなさっておられた先生。

そして手の外科医として、生きた体の内部がどのような構造なのかをずっと見てこられた先生です。

僕たち専門家向けに『人の生きた筋膜の構造(原題:Architecture of Human Living Fascia)』という本も書いておられます。

Amazon より画像引用)

実のところ僕も詳しいことは知らず、とにかく僕たちの業界(筋膜セラピー業界)では有名だというミーハー心に火がついたこと。

また、生きた体の中で、僕の知っている『筋膜』がどんな働きをしているのか?を実際に見てみたかったこと。

そんな二点から、今回思い切って参加を決めたのでした。

では、実際に今回の公園でギャンバトゥ先生はどんなことを話しておられたのでしょう。

ギャンバトゥ先生の講演を聴いて

今回の講演を聴いて特に印象的だったこと。

それは、生きた人の体が僕が想像していたよりもずっと『全体が(生体)繊維に覆われていたこと』です。

僕たちセラピストが解剖学を習うとき、一番表面が表皮→真皮→皮下組織→浅筋膜→皮下組織、、、

と、「あぁ、人の体ってたくさんの『層』があるんだ」と感じさせてくれます。

でも、生きた体の中を(映像で)覗いていくと、そうではなかったのです。

実際は皮膚表面直下から骨に至るまで、繊維が幾重にも重なり合い、明確な『層』は見当たりませんでした。

ギャンバトゥ先生曰く、「(解剖学を学ぶ)便宜上、そのように分類しているのではないだろうか」とのこと。

なるほど、ですね。

そして興味深いと感じた点が、もう一つ。

(生体)繊維は非対称で、カオス(区別が立たず入り混じっている状態)である、ということ。

もし、繊維が対称性であればどうなのでしょう?

これは個人的見解ですが、人間の動きがパターン化されるということではないでしょうか。

要するに、区別が立たず入り混じっているからこそ、動きがパターン化されずに無限に対応できる。

人体の可能性も無限である、という意味だったのかもしれません。

とにかく今回の講演を聴いて、今まで自分のやってきたことが生体内でどんな変化を生み出しているのかということがよくわかり、人体がイメージしやすくなりました。

これをまた、うちの院に通ってくださっている皆さんにも還元できるよう、頑張りたいと思います。

最後に、というか休憩時間にロビーに出たところ、ギャンバトゥ先生のお姿を発見!

ミーハー心に火がついて、ご一緒にお写真を撮らせていただきました。

 

緊張しすぎて、おかしな顔になっているのはご愛嬌、ということで(笑

ABOUTこの記事をかいた人

●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。 2014年4月に奈良県香芝市で開業(現在は御所市に移転)。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。