剣道でかかとが痛い小学生

当院には武道系の方々も多くこられます。

特に多いのが柔道と空手道なのですが、ついで多いのが意外にも『剣道』なのです。

この仕事を始めるまでは、正直なところ剣道って故障をするイメージは全くありませんでした。が、実際に診てみると、足回りの故障が本当に多いんです。

今回は、剣道って今日は剣道少年を悩ませる『かかとの痛み』についてのお話。

目次【本記事の内容】

剣道少年を悩ませる『かかとの痛み』とこんな症状

この春に、小学6年生を迎えたN君(仮名)。
1ヶ月ほど前から練習後、時々足の後ろ側に違和感を感じるようになりました。
成長期ということもあり、親御さんも「成長痛みたいなものかな?」と、様子をみていたそうです。

しかし、その後も違和感がなくなることはなく、徐々に練習中にも違和感や痛みが生じるように。
そして数日前、ふとN君をみると歩き方がおかしいことに気づいたのです。

N君は普通に歩くのも痛くなっているということでした。
病院でレントゲンを撮ってもらうも、異常はなし。
そして心配した親御さんが、当院にN君を連れてきてくれたのです。

N君の状態は次の通りでした。
・歩くと痛い
・爪先立ち、ジャンプも痛い
・しゃがみ込みは問題なし
・かかとの後ろ側を押さえると痛い部分がある

では、なんでかかとが痛みやすくなったのかを考えてみましょう。

なぜ剣道でかかとの痛みが起こりやすいのか?

全日本剣道連盟のHPにも、かかとの痛みについての質問に対する答えが書かれていました。

”剣道の踏み込みの時には、体重の10倍の力が加わるといわれています。踵の構造は厚く、硬い皮膚の下に細かな隔壁で仕切られて均一の分布した脂肪組織があり、クッションとして作用します。踵骨自体も梁構造により丈夫に作られています。足の骨格は、全体として足の前後方向の縦のアーチと横方向のアーチ構造をしており、上からの力を和らげるようになっています。
このクッションを有効に作用させるためには、踏み込み足を全体として着地し、時には1トンに及ぶ力を分散しなければなりません。これがうまくいかなかった時、すなわち踵からの着地が加わると、踵骨あるいは踵骨骨膜が損傷されます。
こ質問の方の症状は、このような機転で起こった痛みと考えられます。”

全日本剣道連盟HPより引用

要するに『剣道の踏み込み動作の際、かかとには想像以上の力がかかるのですが、それを足のアーチで分散しています。これがうまくいかないと故障の原因になりやすい』ということ。

N君の踏み込み動作をみせてもらうと、かかとが安定していない状態からの踏み込みになっていました。
確かに足のアーチにも問題はありそうでしたが、それ以上に気になったのが、アキレス腱周囲の筋膜の固さです。

内外の筋膜の固さに差ができると、踵を水平に保つことができなくなり、硬い方に引き寄せられるようになります。
そうするとかかとは『しゃくる』ような動きになるので、結果的にストレスがかかりやすくもなるのです。

もちろん、いろんなパターンでかかとの痛みは起こりますが、うちに来てくださるクライアントさんの多くは、この『筋膜の硬さ』が原因の方がほとんど。

筋膜調整のポイント

というわけで、今回の筋膜の調整ポイントはここ。

アキレス腱の内側、長母趾屈筋・長趾屈筋・後脛骨筋と呼ばれる筋肉の辺りです。
初回の調整後、ジャンプ動作では痛みが残っていましたが、歩くのが随分マシになったということでした。

数日後、親御さんから稽古中の痛みはあるものの、普段の痛みはほぼ引いているとのこと。
今後の調整で、間違いなく問題は解消されることでしょう。

まとめ

かかとの痛みにはいろんな原因が考えられますが、筋膜を調整することで取れるものもたくさんあります。
テーピングやサポーターで痛みをカバーしていても、根本的な解決に至るケースは決して多くありません。

状態が進行する前に、『筋膜調整』という選択肢を試してみられることをオススメします。

 

●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。

2014年4月に奈良県香芝市で開業。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。

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●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。 2014年4月に奈良県香芝市で開業。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。