肩甲骨はがしってどうなの?〜効果やメリットを考える〜

「肩甲骨はがし」
健康志向の方は、一度くらい聞いたことのあるフレーズではないでしょうか?
スポーツ業界だと野球やテニス、ゴルフなどのスイングスポーツなどで、肩甲骨を動かせるよう指導を受けたことのある人なら一度くらいは検索をかけたことくらいはあるかもしれません。

では、実際のところ「肩甲骨はがし」ってどれほどのメリットがあるのか?
パフォーマンスが上がるのか?などについて考えていきたいと思います。

目次【本記事の内容】

肩甲骨はがしで検索してみると・・・

試しに「肩甲骨はがし」で検索をかけてみました。すると肩こり解消が謳われているページが多いように感じました。
また「肩甲骨はがし 効果」で検索をかけてみると、バストアップや脂肪燃焼など、どちらかといえばボディメイクに関する内容が多く、一見するとあまりスポーツと関係がないように見えなくもありません。

次に「肩甲骨はがし スポーツ」と検索すると、出てくるのが大谷翔平選手や石川遼選手などの名前。

簡単に検索をかけた程度でしたが、彼らが積極的に肩甲骨はがしをやっていたのかという疑問は残ります。
じゃあ、肩甲骨が動くとどんなメリットがあるのか?

次はその辺りを考えていきましょう。

結局のところメリットってあるの?

肩の関節は体の中で一番動く範囲の広い関節です。
実はこの「肩関節」は5つの関節の複合体だということはご存知でしたか?

一番メジャーなのが肩甲骨と腕の骨(上腕骨)で構成された「肩甲上腕関節」。
そのほかに「肩鎖関節」「胸鎖関節」「烏口上腕関節」などがあり、今回の肩甲骨はがしで動く関節は、肩甲骨と背中(胸郭)で構成された「肩甲胸郭関節」という関節です。

複雑な話は置いておいて、要するに肩甲骨も肩や肘と同じ「関節」だということ。

ということは、肩甲骨の動きが悪くなるということは肘が曲げ伸ばしできないのと変わらないということですよね。
特に肩関節は腕の骨(上腕骨)と肩甲骨の動きが要になるので、腕ばっかり動いても肩甲骨が動かないとバランスが取れなくなってしまう。

そればかりか、肩甲骨の動きが悪くなると腕の仕事量が増えるので、いわゆる「肩を壊す」みたいなことになるわけです。

当院では「肩甲骨はがし」とは謳っていませんが、筋膜調整で肩甲骨の動きを調整することは多々あります。
では、実際に肩甲骨が動くと、どれくらい動きに差が出るのかをみてみましょう。

肩甲骨が動くとどんな変化があるのか見てみよう

では、調整前の動作を見てみましょう。

なんというか腕がスムーズに回っているという感じではありませんよね。
これが肩甲骨が仕事をしていない状態です。

では、調整後。

いかがでしょうか?
先ほどよりもスムーズに、大きく腕を回せるようになったのがお分かりいただけると思います。

まとめ

以上の点からスポーツをやる上でも、肩甲骨が動かないよりは動いた方がいい。その手段の一つとして「肩甲骨はがし」をやってみるというのは良い方法だと思います。
ただし、肩甲骨はがしを始めたら肩に違和感を感じたり痛みがで始めた、ということも。

そういう場合は、あらかじめ筋膜調整を受けてから、肩甲骨はがしに再挑戦することをおすすめします!

ABOUTこの記事をかいた人

●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。 2014年4月に奈良県香芝市で開業(現在は御所市に移転)。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。