子どもの肘が抜けた、そんな時の対処法

我が子(4歳女児)の肘が抜けました。
今日は備忘録として幼児に多い肘の亜脱臼についてお話ししましょう。

ある夜の話。
別室で兄妹が遊んでいた時のこと。
あーでもないこーでもないと言い争う2人の声が聞こえたと思ったら、突然娘が鳴き始めました。

まぁ、兄妹ゲンカなんて日常茶飯事なので驚くこともありません。
しばらく泣いていたので、お兄ちゃん(7歳男児)が「どこが痛いの、見せてみー」と聞くと「おしじ(お肘)が痛いー!」と娘。

まさかなぁと思いおチビ達がいる別室へ。
すると左腕をダラリと下げて号泣する娘の姿がありました。

一目見てわかりました。
あぁ、肘が抜けたな、と。

「もしかして引っ張り合いっこしてたん?」と聞くと、お兄ちゃんは不安そうな顔でコクリと頷きました。

娘に「左の手、挙げれる?」と聞くと「無ー理ー!」というので、やはり肘の亜脱臼で確定です。
その後すぐに肘の関節を元の状態に直す『整復』を行い一件落着。

お兄ちゃんには「ちっちゃい子って肘の骨が抜けやすから、無理に引っ張りすぎないでね」と伝えて、事態は終着点を迎えました。

目次【本記事の内容】

小児に多い肘の亜脱臼『肘内障』とその原因

文献にもよりますが、この子どもの肘が抜ける現象は6歳くらいまでに多くみられます。
そしてその原因の約半分は「引っ張られる力」によって起こるのです。

例えば、

・手を繋いで買い物をしていたら急に子どもが何処かに行こうと手を引っ張ったりした時
・子どもの両手を掴んで持ち上げた時
・おもちゃの取り合いなどで引っ張り合いをしていた時

が多いです。
その他、転んで手をついたりして起き上がったら腕がダランとしていた時なども要注意。

どうやってなおしたら良いの?

一般的な方法として、肘を90°に曲げて手のひらを下方向(もしくは親指を内側)にしっかりと回す『回内法』があります。

僕が個人的にやっている方法は、

1.肘を90°に曲げて手のひらを下方向(もしくは親指を内側)にしっかりと回す
2.そのまま肘を深く曲げていく
3.曲げきったところで手のひらを上方向(もしくは親指を外側)に回す

どちらの方法でも良いのですが、肘がハマると「プチッ」と関節を鳴らした時のような音がします。
大泣きしていたのがピタッと止むこともあれば、驚いてなくケースもあります←うちの娘はこのパターンでした。

ハマったかどうかの確認方法は、バンザイ。
おやつなどでバンザイ動作を誘導すると泣いていてもやってくれる場合が多いです。
とにかく腕が元どおりに使えていればオッケー。

この操作で肘がハマらない場合はどうするの?

ほとんどの場合は先ほどの操作で元どおりになりますが、2回試してダメだった場合は骨折など別の原因も考えられますので最寄りの医療機関、整骨院を受診してください。
間違ってもムキになって何度もやらないように気をつけましょう。

一度肘内障を経験した子は、2度3度と抜けるケースも割とみられます。
その際は落ち着いて対応してくださいね。

ABOUTこの記事をかいた人

●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。 2014年4月に奈良県香芝市で開業(現在は御所市に移転)。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。