運動オンチ克服のカギは誰でしょう?

先日、パラリンピックの東京プレゼンテーションの動画を見ていました。オリンピックのプレゼンもアイデア満載で面白かったのですが、パラのプレゼンは、純粋に「カッコいい!!」という感想です。特にダンサーの大前さんのパフォーマンスがカッコいい以外の何物でもありませんでした。

大前さんは元々ダンサーを目指されていたそうですが、交通事故で左脚を失われたそうです。それでも夢を諦めずに、今ではパフォーマーとして世界中で活躍されています。障害というものをネガティブに捉えることなくポジティブに捉えられると、世の中もっと楽しくなるんだ。彼のパフォーマンスを観ていると、そう体現されているようにも感じます。

僕が学生時代に大前さんのようなパフォーマーに出会っていたら、僕の人生は今とは違うものになっていたかもしれませんね。
僕は元々体は健康でしたが、学生時代から運動が本当に大の苦手でした。体育の時間が近づくたびに憂鬱で、世の中からドッジボールなんてスポーツは、なくなってしまえばいいと本気で思っていたんです。もちろん学校の先生や両親からも「運動オンチ」「どんくさい」と言われたりするわけですから、余計に運動へのイメージはダウンしますよね。

なんとか頑張ってみようと自宅の壁を相手にキャッチボールをしてみたり、縄跳びの練習をしてみた時期もありました。でも運動ができない人間の自主トレですから結果は散々。結局は「できなかった」という失敗体験と「どんくさい」という評価しか残りませんでした。そうなると、それでなくても苦手な運動が、今度は嫌いになってしまうのです。それはそうでうよね。大人だって失敗するのは嫌だし、みんなに笑われてしまうこと、率先してできませんから。

どんどん運動そのものが嫌いになっていくし、運動できない自分に対しての自己評価も下がっていく。当時の僕は自分の「どんくささ」をポジティブに捉えることもできず、ひたすら逃げたり、隠れたりすることしかできませんでした。

大人になった今、僕はこうして整骨院の先生として、多くのジュニアアスリートの成長に携わらせていただいています。そして、彼らと関わるうちに何十年ぶりに「スポーツをできるようになりたい」と思うようになりました。

そして僕はロードバイクとボルダリングに出会い、続けています。もちろん、そんなに上手ではありません。が、今では胸を張って「運動が好きだ」と言える自信だけはつきました。
苦手意識を克服するために必要なことは「成功体験」と「自己承認」です。どんな小さなことでも「できた」が積み重なっていくこと。そしてサポーターである家族が「できたね!」と認めてあげることが大切です。徒競走で万年ビリっけつだったら、一人抜いただけでも成長です。いつも空振りだったら、一本打てるようになるだけでも成長なんです。

日本語を当たり前のように覚え、話している僕たちからすれば、日本語なんて使えて当たり前。しかし英語はどうですか?

そう考えると自分にとっての当たり前は、他の誰かにとっての当たり前ではないかもしれませんね。苦手なことは必ず克服できるのです。自分さえ諦めなければ。

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ABOUTこの記事をかいた人

●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。 2014年4月に奈良県香芝市で開業(現在は御所市に移転)。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。