2月の4日にアメリカで開催されていた2017 Bouldering Open National Championship のファイナルラウンドを観ていました。
女子の優勝はalex puccio、白石阿島は2位。
4つの課題で動きを比較しても、全く個性が被らないのが面白いところ。
アレックス・プッチョは見た目通り、キャンパ力の高い上半身系の選手。
そして白石阿島は、足回りの安定感の高い下半身系の選手です。
二人の動きを見ていても、違う部分に見惚れてしまいますね。
最近、何かとランジのことを聞かれるので、この二人の動きを比較してお話ししてみようと思いました。
題して、「振られるランジ、振られないランジ」
白石阿島とアレックス・プッチョにみるランジの特徴
白石阿島とアレックス・プッチョのランジ動画を探してみました。
なかなか良い動画がみつからないなと探していましたが、インスタがあるじゃないですか。
右踏み込みのランジでの比較、まずはアレックス・プッチョから。
そして次は白石阿島。
いかがでしょうか?
背中で跳ぶ、足先で跳ぶ

二人の選手の特徴、それは跳ぶ時に無意識に使っているポイントです。
まずアレックス・プッチョの場合。
踏切足で跳んだ際、重心が少し左に寄っています。おそらく背中の「バネ」を活かすタイプなので、重心が残ったんでしょう。
この場合、力強さのあるジャンプになりますが、次のホールドを取った時に重心が流れるので「振られ」てしまいます。
パワー系のアレックス・プッチョは、これをしっかりと保持力でカバーしているのです。
本当に体幹の安定性が強くてかっこいい!
ではもう一度。
お分かりいただけますか?
では、白石阿島はどうでしょう。
彼女の場合、踏切時の重心はやや右上方向、ホールドの方向に重心を持って行きます。
つま先の「バネ」を活かすタイプなので、重心を次の移動方向へ向けているのです。
この場合、しなやかなジャンプになり、重心はホールド方向に向かうため、流れづらくなります。
結果としてエネルギーの消耗も少なく、しなやかでバネの効いたような動きに。
ではもう一度。
いかがでしょうか。
結論:あなたはどちらを選びますか?

結局のところ、どちらの選手もこれらの動画上で観た「ランジ力」だけでいうと高いのはお分かり頂けると思います。
ただ、どちらを選ぶかによって、ランジ力のトレーニングの内容は変わってきます。
あなたならどちらのランジを選びますか?
保持力に自信のない僕は、間違いなく白石阿島タイプを選びます(笑
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●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。
2014年4月に奈良県香芝市で開業(現在は御所市に移転)。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。