「強くなる」ということは、何も鍛えるばかりではありません

「強くなる」ということは、何も鍛えるばかりではありません

僕はトレーナー業もやっているので、だいたいどこへ行っても「強くなるためにどんなトレーニングが必要ですか?」という質問を受けます。

強くなる=トレーニングという構図、もちろん間違いではありません。

ただ、治療家目線のトレーナーとして一言アドバイスをさせていただくとすれば、

「強くなるためにはトレーニングより先にやっておいて欲しいことがある」

と、声を大にして言いたいです。

いえ、行っております。

今日は、そんなことについてお話ししたいと思います。

「鍛える」以外の選択肢も考える

「鍛える」ということは「強化する」に似ていると考えます。

強化すれば強くなる、確かにそうかもしれません。

ただし、体のレベル上げをしていくために必要な「運動経験値」とは以下のような計算式だということも頭に入れておくことも大切です。

運動経験値=運動量×体の質

これを見れば、トレーニングは量をこなせば良い、ということでもなさそうだということがわかりますね。

じゃあ「体の質」ってなんでしょう?

簡単にいうと姿勢の問題です。

要するに、整った体で鍛える方が効率が良い。

そんな感じです。

なぜ「整える」が必要なのか?

競技パフォーマンスは三段の三角形でいうと一番上。

中段はというと、「基本動作」と呼ばれる、歩く、跳ぶ、つかむなどの生きていく上で必要な、自然に身につけていく動作のことです。

では、下段はというと、これが「姿勢」です。

正しく立つことができれば、正しく動かすことができます。

正しく動かすことができれば、競技パフォーマンスも上がりやすいですし、底辺が大きい三角形の方が安定するのがわかるでしょう。

土台が安定していないとどうなるのか?

これが逆に、頂点が地面側の逆三角形ならどうでしょう。

土台部分が安定せずに、簡単に転んでしまうのがイメージできますか?

これがいわゆる故障です。

頑張って競技パフォーマンスを上げることに集中するあまり、自分の体の土台を省みることが少なくなると、足元をすくわれることにもなりかねません。

結局は土台が安定していることが大事だということですね。

結論:「鍛える」よりも先に「整える」ことを考えよう

整えるということは、決して難しいことではありません。

練習に入る前に、体をリセットした状態で入れば良いのです。

さっきの掛け算で考えると、同じ練習をしても体の状態によって得られる「運動経験値」が違います。

圧倒的な運動量をこなす練習も大事ですが、個人的には効率よくやってもらいたいです。

鍛えること、整えること、あなたのバランスはどうですか?

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ABOUTこの記事をかいた人

●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。 2014年4月に奈良県香芝市で開業(現在は御所市に移転)。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。