われわれが日々の現場でよく耳にする言葉、
「先生、これって治りますか?」
そしてセミナーなどでよく質問されるキラーワード、
「どうやって治せばいいんですか?」
では、質問させてください。
「治るって何ですか?」
痛みが取れることですか?それとも痛みが再発しなくなることですか?
実は、われわれセラピストの中でも、残念ながらこの辺りが明確ではない場合が多くみられます。
では、これが明確でないと、どのような不都合が生じるのでしょうか。
例えばあなたが、僕の整骨院に行きたいとします。
クルマで当院まで行こうとするときに、おそらくカーナビを使うでしょう。
まず、「奈良県」だけで整骨院に到着できるでしょうか?
次に、「奈良県 香芝市」ではどうでしょう。
では、「奈良県 香芝市 旭ヶ丘」では?
もうお分かりですよね。
「奈良県 香芝市 旭ヶ丘 3丁目3-3」と入力して初めて姿勢改善すこやか整骨院に到着できるのです。
リハビリや治療などでも、これと全く同じことが言えます。
簡単にいうと「ゴールを明確にする」必要があるわけです。
この辺りがうやむやになってしまうと、ゴールのないマラソンを走り続けるようなもので、おそらく途中で疲弊するでしょう。
もちろん、これがお互いの共通認識として一致していることが大切です。
あなたが「再発予防」という意味で治りますか?と伝えても、治療家が「痛みを取る」という意味で治ると答えてしまうと、すでにお互い見解がずれてしまっているので、このあとどんな結末が待っているのかは想像がつくかと思います。
このような結果にならないためにも、僕たちはゴールを明確にすることが必要。
とはいえ、僕たちがそのゴールを決めつけることはできません。
何故なら、あなたの身体はあなたのものだから。
「あそこに行っても治らなかった」は、もちろん僕たちセラピストの技量不足な部分も多々あります。
しかし、お互いの治るという認識がずれていたとしたらセラピストは治したつもりになってしまっていたらどうでしょう。
だからこそ、ゴールを明確に伝えることが大切だと考えます。
その場の痛みが取れればいいですか?バレエの舞台で思いっきり踊りたいですか?
これをあなたが伝えた時から、本当の意味での「治療」が始まります。
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●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。
2014年4月に奈良県香芝市で開業(現在は御所市に移転)。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。
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