僕の友人のWくん。今年の3月頭にヒザを脱臼しました。
しかし今、もう4月も半ばというのに、まだ固定をしているWくん。
「え!W、まだ膝の固定してんの!?」
通常、相当ひどい状態でなければ、通常は1ヶ月程度の固定期間で済みます。
がWくんはすでに1ヶ月半ほど固定しています。
「それがさー、外して自分で動かしてって言われたんだけど、曲げらんないし、伸ばしきれないのよ」
そういうとWくんは、僕の目の前で固定を外して膝の曲げ伸ばしをして見せてくれました。
確かに、曲げるのは80°程度、伸ばすのは15°程度までしかいきません。
「だから、しっかり曲げ伸ばしできるようになるまでは、もう少し固定しておいてくださいってさ」
なるほど、そういうことだったのですね。
というわけで、今日は骨折や脱臼の固定後の関節の動かし辛さについてお話しましょう。
骨折や脱臼後、患部を安定させるために固定を行います。
おおよそ幹部の場所によって『固定期間』というものが存在しますが、膝関節(膝のお皿ではなく、膝そのもの)だと、おおよそ1ヶ月程度というのが多いようです。
もちろん、腫れが起こったりしているものを固定しているわけですから、固定具の中の圧力は上がります。
もちろん、動かすこともできないので、ふくらはぎも浮腫みが出るでしょう。
そんな期間が最低でも2週間ほどは続く。
するとどうなるのか?
筋肉と皮膚の間にる「筋膜」と呼ばれる部分が圧迫を受け続けて、その部分の動きが悪くなってしまう。
もちろん期間が長ければ長いほど、動きが悪くなる可能性があるのです。
そんな筋膜と呼ばれる部分には、血管やリンパ管なんかも通っています。
だから、そんな部分が圧迫を受けると、浮腫みや血行不良をきたすわけです。
そして、そんな状態の膝の固定を外したらどうなるのか??
想像はつきますよね。
固定具による圧迫状態から解放はされたものの、筋膜の動きが急に元に戻るというわけではないので、動かし辛い、脚が浮腫むといった症状はいきなり解消しません。
場合によっては、自宅でのリハビリだけでは間に合わないこともあるでしょう。
そんな場合、どうしたらいいの?
そう思いますよね。
市販されている筋膜リリースのツールを使いながらストレッチをしていけば、ある程度のセルフリリースによって動きが戻ってくる可能性は多々あります。
ひとまずは、動かないと諦めて固定を続けるよりは、しっかりと動かしながら状態を見たほうが回復は早いです。
もし、一人で自宅リハビリをするのが不安なら、最寄りの専門機関でご相談されるか、もしくは当院のお問い合わせからご相談ください。 何事も、一人で抱え込まないことが大切ですよ!
Related Posts
●柔道整復師、姿勢改善すこやか整骨院 院長●クリニックや整骨院勤務を経て、延べ1万人以上のアスリート、7万人以上の施術実績を持つ。
2014年4月に奈良県香芝市で開業(現在は御所市に移転)。『レントゲンでは異常なし』と言われるような症状を得意とし、皮ふの調整から体のバランスを整えるプロとして活動している。